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2019年度 Sセメスター 総合科目 量子論~

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/kato-yusuke-lab/  ~
からMembers->加藤→講義→qmt2019とたどってください。~

クラス:
前期課程学生。主に二年生対象~

担当教員: 加藤雄介(居室:駒場第1キャンパス16号館3階301B号室)~

更新情報~

-04月05日 ページ作成
-04月15日 第2回講義資料(講義草稿)&ref(draft-2019qt-00.pdf);を掲載しました(ITC-LMSにも掲載しました)。
-04月23日 第3回講義資料(講義草稿)をITC-LMSに掲載しました。
-05月06日 第4回講義資料(講義草稿)をITC-LMSに掲載しました。
-05月20日 第56回講義資料(講義草稿)をITC-LMSに掲載しました。

***講義日時・場所: 火曜日2限(10:25から12:10まで)%%524号室(4/9)%%%%724号室(4/16)%%;COLOR(red){4/23から721号室教室が変更になります(今年の量子論は位置が不確定・・・)}
|COLOR(Green){第01回 4/09}|COLOR(Blue){第08回 6/11}|
|COLOR(Green){第02回 4/16}|COLOR(Blue){第09回 6/18}|
|COLOR(Green){第03回 4/23}|COLOR(Blue){第10回 6/25}|
|COLOR(Green){第04回 5/07}|COLOR(Blue){第11回 7/02}|
|COLOR(Blue){第05回 5/14}|COLOR(Blue){第12回 7/09}|
|COLOR(Blue){第06回 5/21}|COLOR(Blue){第13回 7/16}|
|COLOR(Blue){第07回 5/28}||
|COLOR(Green){第05回 5/14}|COLOR(Blue){第12回 7/09}|
|COLOR(Green){第06回 5/21}|COLOR(Blue){第13回 7/16}|
|COLOR(Green){第07回 5/28}||

***''講義内容'': 
量子力学における基本的な概念と理論の枠組みを,基礎的な物理系の学習を通して体験する.また,発展的な例を通して,量子論が現代物理学の中でどのように展開しているか概観する.これによって量子論の概要を正しく把握し,今後の学習の基礎付けとすることをめざす.

***''前提とする知識'': 
理系基礎科目の内容(線形代数,力学,電磁気学,振動・波動)を履修・自習していることが望ましいが,適宜,未履修内容の捕捉を行う。

***''参考書'': 

教科書は特に指定しない。以下のものを参考書として挙げておく。 それぞれの前書きを読み著者の意図、本の特徴を理解した上で、いずれか一冊を購入し講義と平行して各自が読むことを強く勧める。 


-ファインマン, レイトン, サンズ (砂川重信 訳) 
ファインマン物理学 V 量子力学 岩波書店 

-清水明 新版 量子論の基礎 サイエンス社 
(量子力学の論理そのものを明確に読者に伝えることを主とした本)

-J.J. サクライ 現代の量子力学(上) 吉岡書店 
 (一度量子力学を習った人向けではあるが、Stern-Gerlachの思考実験やシュレディンガー方程式の導入はこの教科書に従う箇所が多い。)

-米谷民明 量子論入門講義(現代物理学入門講義シリーズ 2) 培風館 (絶版ですが良書です;着想に至る歴史的経緯も踏まえた記述)

-高木 伸 量子力学I 丸善 372ページ 2017年
(着想に至る経緯も踏まえた記述、わかった気にすぐにはならない人、じっくりと量子力学の論理に向き合いたい人向け)

***''成績評価'': 
期末試験とレポート課題(2回程度)における得点で評価。なおレポートについての注意参照。~

***レポート課題に関する注意:~

作成に際して参考にした文献、議論した相手の氏名を明記すること。友人同士の議論は大いに奨励する。議論相手を明記しない同一内容のレポート答案が見つかった場合には不正行為とみなすことがある。 ~
〆切を過ぎたレポートは原則として採点しない。 ~
レポート問題に対する解答がわからない場合でも「何が」「どのように」わからないのかを自分なりに分析した結果をまとめての述べること。ただ「わかりません」と書いてある答案は無効とする。 ~
レポート答案に、講義に対する要望、苦情、感想を書いて頂くことがあります。そこで書かれていた皆さんのコメントは匿名の形で、このWEBページその他で公開することがありますのでご了承ください. ~

***''授業評価アンケート'': 最終回に授業評価アンケートを実施する予定。

***講義目次(随時加筆修正する)

第1章 古典物理学の限界(1-2)~
§原子の安定性、水素原子のスペクトル~
演示実験 水素のスペクトル管、バルマー系列~
§2重スリットの実験~
動画資料1フォトンに対するヤングの実験(浜ホト)
 https://www.youtube.com/watch?v=ImknFucHS_c ~
動画資料2電子線に対するヤングの実験(日立:外村彰氏)
https://www.youtube.com/watch?v=PxNMW4kHr_k ~
§シュテルン・ゲルラッハの実験~
§§概要~
§§磁気双極子と磁気モーメントCOLOR(Red){(4/09 磁気双極子が受ける力の手前まで)}~
§§シュテルン・ゲルラッハ型の思考実験
§§古典電磁波の偏光との比較~
§§シュテルン・ゲルラッハ型の思考実験に対する抽象ベクトルを用いた理論モデル~
§実ベクトル空間~
§§n次元実ベクトル(ベクトル空間の定義、シュバルツの不等式、三角不等式)COLOR(Red){(4/16 不等式の証明の手前まで)}~
§§実関数~

第2章 量子状態(3-4)~
§複素ベクトル空間、複素内積空間COLOR(Red){(4/23正規直交基底の手前まで)}~
§物理量と線形演算子(線形作用素)~
§固有値と固有ベクトル~
§エルミート演算子COLOR(Red){(5/7)}~
§射影演算子~
§スペクトル分解~
§ボルンの確率規則~
§不確定性関係~
§シュテルン・ゲルラッハ型の思考実験再考

第3章 シュレーディンガー方程式(5-8)~
§ユニタリー演算子~
§時間発展演算子とシュレーディンガー方程式~
§自由粒子のシュレーディンガー方程式と正準交換関係、正準量子化~
§角運動量の交換関係と不確定性関係~
§エネルギー固有状態~
§空間並進演算子と運動量~

第4章 量子系の具体例(9-12)~
§一次元調和振動子~
§三次元調和振動子~
§軌道角運動量~
§中心力の下でのエネルギー固有値問題~

第5章 発展的内容(13)~
§水素原子のエネルギー固有状態
§ 2準位系のダイナミクスほか